ウイルスを保有しているマダニに刺されると感染症に罹り最悪の場合、命を落とす危険性があります。
レジャーシーズン、アウトドアを楽しむ方はマダニに刺されないように注意する必要があります。
また自然が豊かな所に住んでいる方は日頃からマダニ対策をした方が良いでしょう。
この記事ではマダニが生息する地域、潜む場所、活発になる季節を詳しく解説いたします。
またどんな感染症に罹りどんな症状が出るのかなどマダニの危険性についても合わせて解説します。

マダニって家にいるダニとは違うの?

家屋に棲むダニはイエダニやチリダニ類といって小型のダニ、
一方でマダニは野外に棲む大型のダニなんだ!
- アウトドア派で山などに遊びに行く機会の多い方
- 自然豊かな場所に住んでいる方
- マダニについて興味がある方
マダニの生息する地域
マダニは南は沖縄から北は北海道まで日本全国どこにでも生息している生き物です。

どの地方に住んでても安心できないんだね・・・
マダニにはいくつかの種類があり、地域が限定されているマダニもいます。
代表的な5種類のマダニを紹介します。
フタトゲチマダニ
日本全土に分布。平地に多く、都市部でも見られる。
ヤマトマダニ
屋久島以北の日本全土に分布。特に東北や北海道に多い。
キチマダニ
北海道から九州の比較的高度の低い山頂部に生息。
シュルツェマダニ
北海道や東北、中部山岳地帯に多い。
クリイロコイタマダニ
沖縄に多く見られる。本州や九州での確認報告もあり。
全国にマダニは生息しているもののこれまでマダニによる感染症の被害報告は西日本が中心でした。
しかし最近では徐々に東日本でも被害が報告され始めています。
マダニが潜む場所
マダニが潜むのは緑が多い場所です。ですので都会より郊外の方がマダニに遭遇する可能性が高いです。
ただ都会であっても緑豊かな公園などはマダニに気を付けねばなりません。
マダニが生息している注意すべき場所4選
- 緑の多い公園
- 湿気の多い河川敷の草むら
- 道端の生い茂った草むら(あぜ道など)
- 山の中(キャンプ場やハイキングコースなど含む)
このような場所に行くときは出来るだけ肌の露出を無くした服装をし、衣類の上から虫よけ(忌避剤)のスプレーをかけるなどマダニ対策をしっかりと行いましょう。
マダニが活発になる季節
マダニの活動が最も盛んになるのは夏です。
人間も夏になると屋外でレジャーを楽しむことが多くなりますし、暑いので薄着になることも多いためマダニの被害報告は夏が最も多くなります。
マダニの心配をするのならマダニがいそうな場所では暑くても長袖、長ズボンを着用するようにしましょう。
マダニの危険性
マダニは林内の下草やササなどの葉先にじっと潜み、人や動物が来たら取り付いて口器を皮膚に刺して血を吸います。
虫よけスプレーなどの効果により自分にマダニが付かなかった場合でも、散歩に連れていた犬の毛に付いたマダニを家に持ち帰ってしまうことがあります。
そのような場合の為に散歩から帰ったら犬にブラッシングをかけるなどすると良いでしょう。
マダニは菌やウイルスなどの病原体を保有していることがあり刺されると感染症に罹る恐れがあります。
マダニに刺されているのを見つけたら自分で引き抜くのではなくそのまま医療機関で受診しましょう。
上手く引き抜くことが出来なかった場合、マダニの口器の一部が皮膚に残ってしまい感染症のリスクが高まります。
またマダニのウイルスに感染した猫や犬と触れ合うことでも感染してしまうので注意が必要です。
マダニが媒介して感染する病気とその症状です。
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
嘔吐、発熱、下血、意識障害といった症状が現れ致死率は15~25%と言われている。
日本紅斑熱
刺し口は赤くはれ、39~40度の高熱、頭痛、悪寒、倦怠感などの他、発疹(紅斑)が全身に見られる。
ライム病
刺咬部を中心に紅斑ができ、発熱・筋肉痛・関節痛など症状が現れる。慢性期には慢性萎縮性肢端皮膚炎や慢性関節炎などが見られる。
さらに怖いことにこれらの感染症には特効薬やワクチンがまだなく対症療法で治療するしかありません。
若くて健康なヒトは無症状ないし軽い風邪程度の軽症で済む場合も多いですが中高年や高齢者は重症化しやすいのでマダニに出来るだけ刺されないようにしましょう。
まとめ
マダニは日本全国に分布しているのでどこに住んでいようと草木が目立つ場所ではマダニに注意しましょう。
マダニがもっとも活発になるのは夏です。
人間も夏はアクティブになるのでそれと同じですね。緑豊かな場所へ行くときはしっかりマダニ対策をして出かけましょう。
マダニによる感染症に対してまだ適切な治療薬やワクチンはなく対症療法となってしまいます。
マダニを決して甘く見てはいけません。
マダニに刺されているのを見つけたらそのまますぐに病院に行きましょう。
もし自分で引き抜いてしまった場合でも口器の一部が皮膚に残っている可能性があるので必ず病院へ行くようにしましょう。